お客様の心に残る言葉 「ERPは恐ろしい」

あるフォーラムの会場での出来事です。私が担当した自動車部品製造業のお客様が、プロジェクトが成功したということで乾杯の音頭を取りました。そのお客様の第一声に私は凍りついたのです。「ERPは恐ろしいものです。」と言われたのです。確かにプロジェクト中は本当にいろいろなことがあり、お客様に助けてもらう場面も一度や二度ではありませんでした。ただ、それをこの場で言われるのかと不安になりました。しかし、その不安は次の言葉で杞憂に終わりました。「ERPは恐ろしいものです。これまでは、仕入れ入力を翌日にしても製造は仕入れた部品を使って製造できました。しかし、ERPを導入してからは、仕入れ入力の漏れは即座に製造部門に影響します。私たちはERPを導入し、一元管理されたデータで意思決定を迅速化することを目的にしましたが、そのためには現場の活動と情報が一致していなければなりません。」本当にその通りなのですが、お客様がおっしゃると実感が湧きます。

ある電機部品製造業のお客様が、ERP導入後の定例会で以下のように述べられました。「ERP導入後、課題が散見されていることに気づきましたが、ERPを導入する前には気づかなかった問題も発見できるようになりました。これは我々が進むべき道であり、前向きに取り組みたいと思います。」

このお客様は、ERP導入により新たな課題が発生したことを認めながらも、ERPを導入する前には気づかなかった問題を発見できたことを評価しています。また、彼らはこれらの課題を克服するために前向きに取り組む決意を表明しています。このような前向きな姿勢が、プロジェクトの成功につながります。

役員の方々が問題に前向きな姿勢で取り組むと、プロジェクトがスムーズに進み、全員が一丸となって協力できます。更に嬉しいことに、このような前向きな姿勢によってERPがビジネスに貢献し、お客様に満足していただけることです。プロジェクトをサポートする私たちも前向きに取り組まなければならないことを改めて感じました。